■素数定理とエラトステネスのふるい(その8)
【1】フェルマーの定理
pが素数なら,a^p−aはpで割り切れる.
pが素数なら,aとpは互いの素ならば,a^p-1−1はpで割り切れる.
nが素数であることは2^n−1が素数であるための必要条件です.しかし,逆の十分性は成り立ちません.
2^2−1=3 (素数)
2^3−1=7 (素数)
2^5−1=31 (素数)
2^7−1=127 (素数)
2^11−1=2047=23・89 (非素数)
2^13−1=8191 (素数)
フェルマーの定理の応用性は高く,
2^4−1=15 (非素数)
2^6−1=63 (非素数)
2^8−1=255 (非素数)
2^9−1=511=7・73 (非素数)
2^12−1=1023=3・341 (非素数)
などはすぐ判定できます.
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【2】メルセンヌ数の素数性判定
素数pに対して
Mp=2^p−1
をメルセンヌ数をいいます.
M13=8191 (素数)
M17=131071 (素数)
M19=524287 (素数)
は素数であるが,
√8191=90.5・・・
√131071=362.0・・・
√524287=724.0・・・
までのすべての素数が素因数であることを確認するのは電卓を用いても一苦労である.
そこで,命題:pを奇素数,qを素数とする
2^q=1 (modp)
ならば,p=1 (modq)であるを用いることにする.
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[1]M13=8191 (素数)
p≦90までの素数がM13の素因数でないことを示す.命題よりp=1 )mod13)は奇数であることを考慮すると,p=26n+1型と書けるので, p=27,53,79
が候補となる.27は素数でなく,53,79は8191の約数でない.
[2]M17=131071 (素数)
p≦362までの素数がM17の素因数でないことを示す.命題よりp=1 )mod17)は奇数であることを考慮すると,p=34n+1型と書けるので, p=35,69,103,137,171,205,239,273,307,341
が候補となる.35,69,171,205,273,341は素数でなく,103,137,239,307は131071の約数でない.
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