■φ形式の算法(その4)

 フィボナッチ数列

  {Fn}={1,1,2,3,5,8,13,・・・}

===================================

 前2項の和になっているフィボナッチ数列

  1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,・・・

はベンフォードの法則に従います.たとえば,1000項までの最高位の数もこの法則に従っていることがわかります.

数     1   2   3  4  5  6  7  8  9

頻度  301 177 177 96 80 67 56 53 45

 この数列は,ほぼ

  an+1=φan

という生成則に従う数列とみることができます.φ=(1+√5)/2

 φ倍にした数が9で始まるためには,その前の数字が55−61で始まっていなければなりません.それに対して,1−6で始まる数はどれもφ倍にすると1で始まる数になります.

 フィボナッチ(Fibonacci)数列は,項比が黄金比φに近づくという性質がなかに隠されている慨指数関数的増加数列なのですが,黄金比がギリシア文字のφで表されることから,phi-bonacci数列と呼ぶ人さえいます.

===================================

   φ^n-2<Fn<φ^n-1

   φ^n-3+φ^n-2<Fn+1=Fn-1+Fn<φ^n-2+φ^n-1

   φ^n-1=φ^n-3(1+φ)=φ^n-3+φ^n-2<Fn+1<φ^n-2+φ^n-1=φ^n-2(1+φ)=φ^n

===================================