■正三角形の等チェバ線(その18)

【1】ハイポサイクロイドの次数

 n尖点ハイポサイクロイド

  x=(n−1)cosθ+cos(n−1)θ

  y=(n−1)sinθ−sin(n−1)θ

において,

  D0:x^2+y^2=2(n−1)cosnθ+(n−1)^2+1

とします.D0はcosθのn次式で表されることになります.

[1]n=2

  x=2cosθ,y=0

  D0:x^2+y^2=2cos2θ+2=4cos^2θ

  D2:x^2=4cos^2θ

よりcosθを消去すると,y=0

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[2]n=3

  x=2cosθ+cos2θ=2cos^2θ+2cosθ−1

  y=2sinθ−sin2θ=2sinθ(1−cosθ)

  D0:x^2+y^2=4cos3θ+5=16cos^3θ−12cosθ+5

  D3:x(x^2−3y^2)=(2cos^2θ+2cosθ−1){(2cos^2θ+2cosθ−1)^2−12(1−cos^2θ)(1−cosθ)^2}

あるいは

  x(x^2−3y^2)=x(−3(x^2+y^2)+4x^2)

として,D3を求めます.

 D0はcosθの3次式,D3は6次式となりますから,代数曲線を6次

  f(x,y)=(x^2+y^2+a)^2+bx(x^2−3y^2)+c=0

と仮定して,未定係数法で係数a,b,cを求めてみることにします.すると

  cosθ=1  → (9+a)^2+27b+c=0

  cosθ=0  → (5+a)^2+11b+c=0

  cosθ=−1 → (1+a)^2−b+c=0

より,a=9,b=−8,c=−108となって

 f(x,y)=(x^2+y^2+9)^2+8x(3y^2−x^2)−108=0

が得られます.

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[3]n=4

  x=3cosθ+cos3θ=4cos^3θ

  y=3sinθ−sin3θ=4sin^3θ

これより直ちにx^2/3+y2/3=4^2/3は求められるのですが,ここではD0,D4を用いることにします.

  D0:x^2+y^2=6cos4θ+10=48cos^4θ−48cos^2θ+16=−48cos^2θsin^2θ+16

  D4:x^2y^2=16^2cos^6θsin^6θ

cosθを消去すると

  (x^2+y^2−16)^3+432x^2y^2=0

 デルトイド同様,代数曲線を

  f(x,y)=(x^2+y^2+a)^3+bx^2y^2+c=0

と仮定すると,

  cosθ=1    → (16+a)^3+c=0

  cosθ=1/√2 → (4+a)^3+4b+c=0

  cosθ=1/2  → (7+a)^3+27/16b+c=0

より,a=−16,b=432,c=0はこの条件を満足させることがわかります.しかし,デルトイドの場合とは異なり,仮定式のように表せる保証はまったくありません.

  f(x,y)=(x^2+y^2)^3+a(x^2+y^2)^2+b(x^2+y^2)+cx(x^2−3y^2)+d=0

と仮定すべきところでしょう.

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