■72の法則と115の法則(その4)

【1】72の法則

  n=log2/log(1+r)

 rが小さいとき

  log(1+r)≒r,log2=0.693147

なので,上の式は

  n≒0.69/r

と書き換えることができる.

 したがって,元金が2倍になるのにかかる期間は,「69の法則」のほうが正確である.「72の法則」の他の数字を使うこともできて,実際「70の法則」,「71の法則」,「69.3の法則」などもみられるが,72は2,3,4,6,8,9,12,18など多くの数で割り切れる.69を割るよりも72を割るほうが簡単だから「72の法則」が使われているのである.

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【2】115の法則

  n=log3/log(1+r)

  log3=1.09861

であるから,

  n≒110/r

 すなわち,元金が3倍になるのにかかる期間は,110の法則のほうが正確である.110を割るよりも115を割るほうが簡単なのだろうか? 世間に広まっているルールに疑義を感じる.しかし,われわれが求めているのは見積もりなのだから,120の法則の法が目的にあっていると思える.

  120=5!=5・4・3・2・1

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