■ジップの法則・パレートの法則(その4)

【1】パレートの法則

 ほぼ100年前の経済学者パレートは個人所得の多い順にならべて,1,2,3,・・・と順位をつけその順位を横軸に,縦軸には所得高をとると双曲線様のパワー曲線が描けることを見つけた.すなわち,Nをx以上の所得を有する人の数とするとN=1/x^aとなるという法則である.

 また,パレートは,イタリア国民の富の80%がその人口の20%に集中しているという驚くほどの格差を発見した.この法則はパレートの法則あるいは80/20の法則というあだ名を付けられた.

 同様のパワー則(power law)は経済学分野のみならず,いろいろな分野で見いだされている.

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【2】クライバーの法則

 1638年に,ガリレオは大きい動物ほど身長に対して骨が太くなければならないことに気づいた.

  骨断面積=k(体積)^2/3

 この形の式は(反比例でなく)比例型のベキ乗則であるが,同様にして,クライバーは大きい動物ほど身長に対して代謝速度が大きくなければならないことに気づいた.

  代謝速度=70(体積)^3/4

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