■置換多面体の空間充填性(その495)

 結局,一様性だけでは絞り込みはできなかったが,もっと強い条件はないだろうか?

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 多くの3次元準正多面体は単純多面体で,その頂点図形は三角形であるが,それに対して

[1]立方8面体{3,4}(010)は(3434)で,その頂点図形は四角形である.

[2]12・20面体{3,5}(010)は(3535)で,その頂点図形は四角形である.

[3]{3,3}(010)は(3333)で,その頂点図形は四角形である.

[4]{3,3}(101)={3,4}(010)で,その頂点図形は四角形である.

 これらの共通点は頂点図形が四角形であることである.しかし,このほかに頂点次数4(頂点図形は四角形)の多面体が2つあって,

[5]{3,4}(010)=(3444)

[6]{3,5}(010)=(3454)

であるが,[1]−[4]よりは対称性が劣る.

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[1]{3,3,3}(0110)

 4面からなる図形で,頂点次数は4であるからその頂点数は4である.これは三角錐と思われ,その辺数は6である.

 頂点周りのファセットは

 {3,3}(110)2個→局所は(1,3,3,1)

 (3}(10)×{}(1)0個→(3}(10)の局所は(1,2,1)

 (}(0)×{3}(01)0個→(}(0)の局所は(1,0)

 {3,3}(011)2個→局所は(1)

が頂点に会するから

  {33}(110)4個.

[2]{3,3,3}(1001)

 8面からなる図形で,頂点次数は6であるからその頂点数は6である.これは正八面体と思われ,その辺数は12である.

 頂点周りのファセットは

 {3,3}(001)1個

 (3}(01)×{}(1)3個

 (}(1)×{3,3}(10)3個

 {3,3}(100)1個

が頂点に会するから,

  {33}(001)2個

  {3}(01)×{}(1)6個

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[まとめ]もし,これらの辺周りの状況が一様だとしたら,頂点周りに集まるファセットが4の倍数である点が共通していることになる.

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