■置換多面体の空間充填性(その490)

 3次元半正多面体のうち,頂点周りの状態だけでなく,辺の周りの状態も一定になっているものを,特に「準正多面体」と呼ぶことがあります.立方8面体と12・20面体の2つだけがそれにあたります.

 英語では半- は semi- ,準- は quasi- と区別されますが,日本語の訳ができた時に,両者が区別せずに使われるようになってしまったようです.

 4次元以上でも,頂点まわりだけでなく,辺(1次元要素)の周りや面(2次元要素)の周り,...の状態も一定になっているものを,一般的な半正多胞体と区別して「準正多胞体」とすることができます.

 したがって,系表における上三角部分は,正多胞体と準正多胞体の場合には意味があります.

 立方8面体と12・20面体,すなわち,

  {3,4}(010),{3,5}(010)

は準正多胞体ですが,

  {3,4}(101),{3,5}(101)

はそうではありません.

 自己双対なな場合,{3,3}(010)は正多胞体ですが,{3,3}(101)は

  {3,3}(101)={3,4}(010)

となるので,準正多胞体です.

 これらの高次元版

  {3,3,3}(0110)

  {3,3,3}(1001)

が準正多胞体なのかどうか,どうやって判定できるのでしょうか?

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