■基本単体の直角三角錐分割(その17)
【1】直角三角形の分割
どんな三角形も4,9,16,・・・,n^2個に合同分割できることは当然だが,直角をはさむ辺の長さが1:nの直角三角形は,特別にn^2+1個 にも合同分割できる.たとえば,n=2すなわち
(1)辺の長さが1:2:√5の直角三角形は同形4つだけでなく,5つにも分割できる特殊な三角形(レプ5三角形)である.
同様の特殊な三角形は,
(2)辺の長さが1:1:√2の直角三角形(45°,45°,90°の三角形,三角定規のひとつ)は同形4つだけでなく,2つの同形にも分割できる特殊な三角形(レプ2三角形)である.
(3)辺の長さが1:√3:2の直角三角形(30°,60°,90°の三角形,三角定規のひとつ)は同形4つだけでなく,3つの同形にも分割できる特殊な三角形(レプ3三角形)である.
(2)はn=1の場合にあたるから,(3)は特別に特殊な三角形である.
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【2】レプタイル
1:√3:2の直角三角形の直角と斜辺の中点を結ぶと,三角形は2分され,(60°,60°,60°)の正三角形(タイプ1)と(120°,30°,30°の二等辺三角形(タイプ2)ができる.このとき,面積的に三角形は2等されでいる.
1:√3:2の直角三角形の斜辺の中点を通る垂直2等分線を引くと.三角形は2分される.さらに凧型の方を2等分すると,この直角三角形は合同3分割される.
レプタイルとは同形を何枚か組み合わせると元の形の相似形になるような多角形であるが,これらをさらに組み合わせてどんどん大きな相似形を作っていくことで,平面全体を覆うことができる.
任意の三角形の3辺の中点を結ぶと,もとの三角形は合同な4つの三角形に分割される.新たに生じた三角形はもとの三角形と相似(相似比1:2)である.このように任意の三角形は自分自身と相似な4個の三角形に分けることができる.それでは・・・
(Q)2つの合同三角形に分割できる三角形(レプ2三角形)は何か?
(Q)3つの合同三角形に分割できる三角形(レプ3三角形)は何か?
(Q)5つの合同三角形に分割できる三角形(レプ5三角形)は何か?
(A)辺の長さが1:1:√2の直角三角形(45°,45°,90°の三角形,三角定規のひとつ)は同形4つだけでなく,2つの同形にも分割できる特殊な三角形である.
(A)辺の長さが1:√3:2の直角三角形(30°,60°,90°の三角形,三角定規のひとつ)は同形4つだけでなく,3つの同形にも分割できる特殊な三角形である.
(A)辺の長さが1:2:√5の直角三角形は同形4つだけでなく,5つにも分割できる特殊な三角形である.
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