■正多面体の四色問題

 正多面体の各面を正p角形,各頂点にq面が会するとすると,頂点の周囲は4直角未満ですから,不等式

  2q(1−2/p)<4,すなわち,

  1/p+1/q>1/2   (p,q≧3)

  (p−2)(q−2)<4

が正多角形となる必要条件です.

 このような整数の組は(p,q)=(3,3),(3,4),(3,5),(4,3),(5,3)の5通りで,それぞれ,正4面体,正8面体,正20面体,正6面体,正12面体に対応します.

 すなわち,正多面体は正4・6・8・12・20面体の5種類あって5種類しかないことはプラトンの時代にはすでに見つけられていて,それらがプラトンの自然哲学で重要な役割を演ずるところから,正多面体はプラトンの立体(Platonic solid)とも呼ばれています.そこで,・・・

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(問)5種類のプラトンの立体のうち,どの隣接する2面も同じ色でないように,黒と白の市松模様に塗ることができるのはどれか?

(ヒント)これが可能なためには,1つの頂点で偶数の面が交わらなければならない.すなわち,qは偶数.

(答)正八面体

 立方体,正二十面体は3色で塗り分けることができるが,正四面体,正十二面体では3色では塗り分けることができず,4色必要になる.

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(問)正F面体をF色で塗り分ける方法は何通りあるか? ただし,回転して同じになるものは1通りと数える.

(ヒント)回転して同じになるものはpF=qV=2E通りある.

(答)F面の塗りわけはF!通り.回転して同じになるものは2E通りあるから,

  F!/2E通り

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