■4次元の雪,5次元の雪,6次元の雪,・・・(その14)
コクセター選集:Kaleidoscopes, Jphn Wiley & Sons, 1995を購入.コクセターが回映群の立場から多面体研究している.
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多面体研究には,
[1]コクセターが整理したような群論的な方法
[2]石井源久先生が整理したような計量的な方法
のほかに
[3]小生が整理したような位相幾何学的な方法
がある.
[1]は鏡像で生ずる有限離散群(polytope),無限離散群(honeycomb,空間充填)を論ずるもので,方法としては最もエレガントだと思うが,敷居が高いことも事実である.
[2]は最も正統的な道で,小生も当初は[2]から始めたのであるが,[3]に移って成功した.正多面体本来の高度な対称性を活用しているわけではないので位相幾何学的な方法と呼ぶことにするが,見かけほど困難ではない.
結果的にうまくいったが,一般的な公式にはならないという欠点がある.多面体によっては一般的な公式が得られるものもあるが,一般的な公式が得られない多面体では,計算途中で二項係数の積が簡単な形にならないというのがその理由である.その形を許せば一般的な公式は存在するのである.
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