■太鼓の形を聴けるか? (その2)
マーク・カッツの1966年の論文「太鼓の形を聴けるか?」は,数学者ならずとも数学をすこしでもかじったことがある人であれば誰しもが耳にしたことがあるに違いない.
カッツといえばこの論文が最もよく知られているが,数論から解析学,数値物理学から統計力学まで広範な分野で活躍した.実際,カッツは確率論,数論,統計物理学を中心に輝かしい業績を上げた数学者,数理物理学者であったとされる.
彼による珠玉の1冊とされるのが
カッツ「統計的独立性」,数学書房
である.解説者のいう通り,問題の本質を見抜いて読者に伝えてくれる素晴らしい著作であった.
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