■一般公式と漸化式(その2)

 この正単体切頂切稜型のペトリー多面体の頂点に集まるn−k次元面は

  (n−1,n−k)(1,1)^n-k

で計算できる.頂点図形が正軸体になるからである.その様子を見ていきたい.

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[1]{3,3,3}(1,0,0,1)=(20,60,70,30)

の頂点回りには

  切頂面{3,3}(001)1個(四面体)(3,3,3)

  切稜面{3}(01)×{}(1)3個(三角柱)(3,4,4)

  2次元面{}(1)×{3}(10)3個(三角柱)

  3次元面{3,3}(100)1個(四面体)

  三角錐10,三角柱20

  {3,3}(001)1個・・・頂点数4

  {3}(01)×{}(1)3個・・・頂点数6

  f3=(2/4+6/6)・f0=10+20=30  (1331)=(1,1)^3

 8面からなる図形で,頂点次数は6であるからその頂点数は6である.これは正八面体と思われ,その辺数は12である.

  x+y=12

  x/3+y/4=7/2→4x+3y=42→x=6,y=6

  三角形40枚,四角形30枚

  {3}(01)6個・・・頂点数3

  {}(1)×{}(1)6個・・・頂点数4

  f2=(6/3+6/4)・f0=70  (363)=3(1,1)^2

 次数6で,辺回りに三角形2,四角形2,正四面体1,三角柱3

  f1=(6/2)・f0=60

  f1=(3/2+3/2)・f0=60  (3,3)=3(1,1)

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[2]{3,3,3,3}(1,0,0,0,1)=(30,120,210,180,62)

 頂点回りには

  切頂面{3,3,3}(0001)1個・・・頂点数5

  切稜面{3,3}(001)×{}(1)4個・・・頂点数8

  2次元面{3}(01)×{3}(10)6個・・・頂点数9

  3次元面{}(1)×{3,3}(100)4個・・・頂点数8

  4次元面{3,3,3}(1000)1個・・・頂点数5

  f4=(2/5+8/8+6/9)f0=12+30+20=62  (14641)=(1,1)^4

 3次元面16面からなる図形で,頂点次数は8であるからその頂点数は8である.これは4次元正軸体と思われ,その辺数は24,面数は32である.

  三角錐60,三角柱20

  x+y=32

  x/4+y/6=6→3x+2y=72→x=8,y=24

  {3,3}(001)8個・・・頂点数4

  {3}(01)×{}(1)24個・・・頂点数6

  f3=(8/4+24/6)・f0=180  (4,12,12,4)=4(1,1)^3

  三角形120枚,四角形90枚

  x+y=24

  x/3+y/4=7→4x+3y=84→x=12,y=12

  {3}(01)12個・・・頂点数3

  {}(1)×{}(1)12個・・・頂点数4

  f2=(12/3+12/4)・f0=210  (6,12,6)=6(1,1)^2

 次数8で,辺回りに三角形3,四角形3,正四面体3,三角柱9

  f1=(8/2)・f0=120

  f1=(4/2+4/2)・f0=120  (4,4)=4(1,1)

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[3]{3,3,3,3,3}(1,0,0,0,0,1)=(42,210,490,630,434,126)

 頂点回りには

  切頂面{3,3,3,3}(00001)1個・・・頂点数6

  切稜面{3,3,3}(0001)×{}(1)5個・・・頂点数10

  2次元面{3,3}(001)×{3}(10)10個・・・頂点数12

  3次元面{3}(01)×{3,3}(100)10個・・・頂点数12

  4次元面{}(1)×{3,3,3}(1000)5個・・・頂点数10

  5次元面{3,3,3,3}(10000)1個・・・頂点数6

  f5=(2/6+10/10+20/12)f0=14+42+70=126  (1,5,10,10,5,1)=(1,1)^5

 4次元面32面からなる図形で,頂点次数は10であるからその頂点数は10である.これは5次元正軸体と思われ,その辺数は40,面数は80,3次元面数は80である.

 n−2次元面

  x+y+z=80

  x/5+y/8+z/9=31/3→72x+45y+40z=3720

  →x=10,y=40,z=30

  {3,3,3}(0001)10個・・・頂点数5

  {3,3}(001)×{}(1)40個・・・頂点数8

  {3}(01)×{3}(10)30個・・・頂点数9

  f4=(10/5+40/8+30/9)f0=84+210+140=434  (5,20,30,20,5)=5(1,1)^4

  三角錐70,三角柱420

  x+y=80

  x/4+y/6=15→3x+2y=180→x=20,y=60

  {3,3}(001)20個・・・頂点数4

  {3}(01)×{}(1)60個・・・頂点数6

  f3=(20/4+60/6)・f0=210+420=630  (1030,30,10)=10(1,1)^3

  三角形280枚,四角形210枚

  x+y=40

  x/3+y/4=35/3→4x+3y=140→x=20,y=20

  {3}(01)20個・・・頂点数3

  {}(1)×{}(1)20個・・・頂点数4

  f2=(20/3+20/4)・f0=280+210=490  (1020,10)=10(1,1)^2

 次数10で,辺回りに三角形4,四角形4,正四面体6,三角柱18

  f1=(10/2)・f0=210

  f1=(5/2+5/2)・f0=210  (5,5)=5(1,1)

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[まとめ]n次元正単体αnにおいて,k次元胞に接する(それを含む)m次元胞(m>k)は,双対を考えて,n−k次元胞内のn−m次元胞と同数,

  (n−k,n−m)

が得られます.

  (n−1,n−k)(1,1)^n-k

の(n−1,n−k)はn−1次元胞内のn−k次元胞というわけである.

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