■球に正多面体の手錠をかける(その4)
球面三角法の公式は多数ありますが,計算に便利なように単位球における式として与えられています.平面三角形の余弦定理に該当する
cosc=cosa・cosb+sina・sinb・cosC
とその巡回置換,それに球面三角形ABCの面積Sを角過剰として表した
S=A+B+C−π
を用いて,正四面体,正八面体,正二十面体の辺が中心においてなす角を求めてみたい.
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cosc=cosa=cosb,C=A=B
ですから
cosC=(cosc−cos^2c)/sin^2c
=cosc/(1+cosc)
C=arccos(cosc/(1+cosc))
C=A=Bですから,A+B+C=3C.したがって,球面三角形ABCの面積S3は
S3=3C−π
で与えられることがわかります.
また,それぞれ,
4S3=4π(全表面積)
8S3=4π(全表面積)
20S3=4π(全表面積)
ですから,
C=2π/3(正四面体)→cosc=−1/3(109.5°で,ダイヤモンド結晶の隣りあった原子間の角度)
C=π/2(正八面体)→cosc=0(90°)
C=2π/5(正二十面体)→cosc=1/√5
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