■乙部融朗遺稿集(その20)

【1】ひとつの頂点に集まる辺数の最大値

 最小値は単純多面体のnですが,最大値は

         正単体       正軸体

(010)      4         4

(0100)     6         8

(00100)    9        12

(001000)  14        16

奇数次元    (n+1)^2/4   (n^2−1)/2

偶数次元    n(n+2)/4   n^2/2

となります.

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 したがって,正24胞体,正600胞体系,角柱,反角柱を除いても,4次元では最大次数は8ということになる.

 1992年当時,乙部先生は6次まで調べあげているようだ.また,角柱,反角柱はすべて4次から10次までの間にあるとしている.

 なお,3次元空間内では互いに直交する直線は3本とれるが,交角が90°でなければもっと多くの直線をとることができる.

 たとえば,正4面体の対称性をもって4本,あるいは,正20面体の最長対角線を6本とることができるが,これが3次元空間で実現できる最大本数である.3次元空間に均等な角間隔で5本とることは,対応する正多面体がないので不可能である.

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