■求積の多様性を考える(その22)
【1】相貫2円柱
z軸に垂直な断面を調べてみると,丸い円柱から切り出されているにもかかわらず,切り口は正方形(1辺の長さ2(r^2−t^2)^1/2)となる.つまり,この立体はごく薄い正方形の層が無数に積み重なったものなのである.
V=4∫(-r,r)(r^2−t^2)dt=16r^3/3
アルキメデスは円柱の直径をdとするとその体積は
2/3d^3
になることを知っていたようである.
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【2】相貫3円柱
(A)半径が等しい3つの円柱を中心軸が直交するように相貫させたとき,その共通部分は立方八面体の双対である菱形12面体を丸く膨らましたような形で12の曲面で囲まれた立体になる.
菱形12面体は立方体と6つの四角錐に分解することができるから,この形はひとつの立方体と6つの膨らました四角錐に分解することができる.
V=6・4∫(r/√2,r)(r^2−t^2)dt+(r√2)^3=(16−8√2)^3r^3
その体積は円柱の直径をdとすると
(2−√2)d^3
になる.
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