■概完全数(その5)

 (その3)では,6を除く偶数の完全数を9で割ると1あまることを証明したが,

  10=1  (mod9)

ではなく,

  2^n=±1  (mod3)

を用いることたことが奏効した.

 ところで,ユークリッドは「原論」の中で,2^n−1が素数ならば2^n-1(2^n−1)は完全数であることを示した.2^n−1型素数をメルセンヌ素数という.

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 また,6を除く偶数の完全数は1^3+3^3+5^3+7^3+9^3+・・・の部分和となる.

  28=1^3+3^3

  496=1^3+3^3+5^3+7^3

  1^3+3^3+5^3+7^3+9^3+・・・

=1^3+3^3+5^3+・・・+(2n+1)^3−2^3{1^3+2^3+3^3+・・・+n^3}

={{2n+1)(2n+2)/2}^2−2^3{n(n+1)/2}^2

={(n+1)(2n+1)}^2−2{n(n+1)}^2

=(n+1)^2(2n^2+4n+1)

 n=1のとき,28

 n=3のとき,496

 n=7のとき,8128

 n=63のとき,33550336

 n=255のとき,8589869056

 n=2^k−1のとき,・・・

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