■概完全数(その3)

 自然数Nの正の約数の和をσ(N)で表すことにします.Nが素数ならば,  σ(N)=1+N

完全数ならば

  σ(N)=2N

が成り立ちます.

  σ(6)=1+2+3+6=12=2・6

  σ(28)=1+2+4+7+14+28=56=2・28

  σ(496)=(1+2+2^2+2^3+2^4)(1+31)=992=2・496

 ユークリッドは「原論」の中で,2^n−1が素数ならば2^n-1(2^n−1)は完全数であることを示し,さらにオイラーは偶数の完全数はこの形に限ることを証明しました.

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[Q]偶数の完全数は三角数である.

[A]2^n-1(2^n−1)=2^n(2^n−1)/2

 これは最初の(2^n−1)個の自然数であるから,定義より三角数である.

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 ところで,2^n×2^n−1=4^n−1=(4−1)(4^n-1+4^n-2+・・・+1)であるから,2^n×2^n−1は3で割り切れる.

  2^n×2^n=1  (mod3)

  2^n=+1,2^n-1=−1  (mod3)

  2^n=−1,2^n-1=+1  (mod3)

 2^n−1は素数であるから,

  2^n−1=−2=1,2^n-1=+1  (mod3)

 したがって,6を除く偶数の完全数を9で割ると1あまる.

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