■ピタゴラスの三つ組み(その2)

 1+2=3

 4+5+6=7+8

 9+10+11+12=13+14+15

に似た数のパターンに以下のようなもがある.

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[1]奇数(の平方数)は連続した2つの数の和で表すことができる.たとえば,

  3=2+1

  3^2=4+5

これにより,4までの2つの数(3,4)と5からの1つの数(5)の平方和が等しくなるのである.

  3^2+4^2=5^2

  5=3+2

  5^2=25=12+13

これにより,12までの3つの数(10,11,12)と13からの2つの数(13,14)の平方和が等しくなるのである.

  10^2+11^2+12^2=13^2+14^2

  7=4+3

  7^2=24+25

これにより,24までの4つの数(21,22,23,24)と25からの3つの数(25,26,27)の平方和が等しくなるのである.

  20^2+22^2+23^2+24^2=25^2+26^2+27^2

以下同様.

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[2](1を除く)奇数の平方数を2つの連続した整数の和として表すことによって,ピタゴラスの三つ組みを得ることができる.

  3^2=4+5→(3,4,5)→3^2+4^2=5^2

  5^2=12+13→(5,12,13)→5^2+12^2=13^2

  7^2=24+25→(7,24,25)→7^2+24^2=25^2

  9^2=40+41→(9,40,41)→9^2+40^2=41^2

 これは

  (2n+1)^2=4n^2+4n+1=(2n^2+2n)+(2n^2+2n+1)

  (2n+1)^2+(2n^2+2n)^2=(2n^2+2n)+(2n^2+2n+1)+(2n^2+2n)^2

=(2n^2+2n)^2+2(2n^2+2n)+1

=(2n^2+2n+1)^2

に基づく.

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[3]

  5^2+12^2=13^2

  10^2+11^2=5^2+14^2

 フィボナッチの等式としてよく知られている恒等式

  (a^2+b^2)(c^2+d^2)

=(ac−bd)^2+(ad+bc)^2

=(ac+bd)^2+(ad−bc)^2

は簡単に確認できます.この公式は2つの整数がともに平方数の和の形をしているなら,その2数の積も平方数で表されることを示していて,複素数と2平方和問題との関連を示しています.

  50=1^2+7^2=5^2+5^2

  65=8^2+1^2=4^2+7^2

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