■平方数と市松模様(その2)
どんな平方数も1から始まる連続した奇数の和として書くことができる.
n^2=1+3+5+・・・+(2n−1)
これを図形的に解釈するとは平方数をグノモン分解できることを示している.
また,
n^2=n(n+1)/2+n(n−1)/2
は,平方数を連続する三角数の和として分解できることを示している.
つまり,平方数(正方形)はL字型(グノモン)にも三角形にも分解できるというわけであるが,図形的解釈の有用性ということなのだろう.
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Σ(n,k)2^(n-k)=Σ(n,k)2^k=3^n
の図形的説明とは,「立方体の接触数」のように幾何学的にどのような意味をもっているかという類の話ではなくて,「グノモン」のようなものである.
数論の学び初めに
奇数の和=平方数 (Σ(2k−1)=n^2)
に出会う.グノモンはこの結果を示すのに用いられる.
立方数の和=三角数の平方 (Σk^3=(n(n+1)/2)^2)
の証明用の数学模型は,列和だけでなく,グノモン型の和をとり,2通りの方法で計算することにより得られる等式であることが明確になる.
この計算は,家計簿つけのシーンに似ている.まず行ごとの合計を求めてそれを総計する.次に列ごとの合計を求めてそれを総計する.そして計算が正しければその2つの計算結果は一致するというわけである.
また,グノモンを応用すると,
gk=(k^2)!/1・2^2・・・k^k・(k+1)^k-1・・・(2k−1)
において,
g1=1,g2=2,g3=42,g4=24024
g5=701149020
g6=1671643033734960
g7=475073684264389879228560
g8=22081374992701950398847674830857600
のようにgkが整数であることの証明もうまくいくのである.→コラム「係数gkの整除性」参照
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