■テトラドロンのもうひとつの2等分(その6)

 3次元空間で,立方体の8頂点(±1,±1,±1)と正八面体の6頂点(±2,0,0)(0,±2,0)(0,0,±2)を結ぶと菱形12面体と呼ばれる「準正多面体の双対多面体」ができる.これは面が白銀菱形からできていて,3次元の空間充填形をなす.

 4次元空間でこのまねをして,立方体の16頂点(±1,±1,±1,±1)と正軸体の8頂点(±2,0,0,0)(0,±2,0,0)(0,0,±2,0)(0,0,0,±2)を結ぶと正24胞体ができる.これは面が正八面体からできていて,4次元の空間充填形をなす.

 したがって,菱形12面体の自然な拡張になっている.5次元以上にも拡張することも簡単である.頂点数が2^n+2nであることも自然に導かれる.ファセット数はn次元立方体のn−2次元面数2n(n−1)に等しくなる.

 辺数は正軸体の頂点とn−1次元立方体の2^n-1個の頂点を結んだものが2n組あるからn2^nと思われるが,これは正しくない.

 結論からいうと,この双対多面体は

  f0=2n(n−1)

  f1=2(n−2)f0

  fn-1=2^n+2n

 k=2〜n−2に対して

  fk=2^k+1(n,k+1)+2^k+2(n−k−1)(n,k+1)

したがって,

  fn-2=2^n-1(n,n−1)+2^n(n,n−1)=n(2^n-1+2^n)

となると思われる.

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