■変形するデルタ20面体(その7)
コラム「双子の正十六面体は変形するか?」において,以下のように書いた.
『ゴールドバーグは論文
Goldberg, M: Unstable polyhedral structures, Mathematics Magazine, May, 1978
の中で双子の正二十面体の場合しか述べていないが,それだけしか調べなかったことはあり得ないものと思われる.双子の正十六面体の場合も調べてみて,唯一の安定な形状を与えたはずである・・・そのように考えるほうが自然な見方であろう.』
ということで,もう一度論文を読み返したところ,ゴールドバーグは正三角形でなく二等辺三角形(頂角t)からできている面数4nの双子の多面体の安定性についても調べていて,
(1)n=5,t=59°→一方の重五角錘を完全に押しつぶすことができる
(2)n=3,t=107°36′→3種類の安定した形状をとる
という結果が与えられていることがわかった.
さらに,
[参]クロムウェル「多面体」シュプリンガー・フェアラーク東京
には
(3)n=3,t>103°+α→3種類の安定した形状をとる
とある.今回のコラムではこれらのことについて検証してみることにする.
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【1】重n角錐の高さ
まず,二等辺三角形(頂角t)の底辺の長さをb,等辺の長さを1とすると,
b=2sin(t/2)
次に,重n角錐の高さhを求めてみることにする.
b/(4−b^2−h^2)^(1/2)=tan(π/n)
より
h^2=−b^2+(4−b^2)tan^2(π/n)
となる.
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