■トムソン問題(その11)
ヘロンの公式の3次元バージョンである。
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【1】オイラーの公式
オイラーの公式は四面体に対する空間のヘロンの公式であり,6辺の長さをa,b,c,d,e,f,体積をΔとして
(12Δ)^2=a^2d^2(b^2+c^2+e^2+f^2−a^2−d^2)
+b^2e^2(c^2+a^2+f^2+d^2−b^2−e^2)
+c^2f^2(a^2+b^2+d^2+e^2−c^2−f^2)
−a^2b^2c^2−a^2e^2f^2−d^2b^2f^2−d^2e^2c^2
一見複雑ですが,相対する線分の2乗の積に,他の線分の2乗の和から自分自身の2乗を引いた量をかけた和が
a^2d^2(b^2+c^2+e^2+f^2−a^2−d^2)
+b^2e^2(c^2+a^2+f^2+d^2−b^2−e^2)
+c^2f^2(a^2+b^2+d^2+e^2−c^2−f^2)
であり,4個の三角形の周辺3本の2乗の積の和が
a^2b^2c^2+a^2e^2f^2+d^2b^2f^2+d^2e^2c^2
です.
この公式はオイラーの公式(1752年)と呼ばれるものですが,複雑であり平面三角形のヘロンの公式のように因数分解できません.ただし,4面の面積が等しい等積四面体=4面が合同な鋭角三角形よりなる四面体(バンの定理)の場合,
72Δ^2=(−a^2+b^2+c^2)(a^2−b^2+c^2)(a^2+b^2−c^2)
と因数分解した形で表されます.
このようにかなり複雑にはなるものの四面体(三角形面4枚からなる立体)についてもヘロンの公式のようなもの(オイラーの公式)は存在します.四面体は最も単純な多面体(単体)で,あらゆる多角形が三角形分割できるようにすべての多面体は四面体に分割できます.この公式は体積と辺の長さの関係を示していて,もし多面体が形状を変えても辺の長さが同じであれば体積は変わらないというわけです.
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三角形は3辺の長さa,b,cが与えられれば一意に決まりますから,当然面積も決まり,面積はa,b,cで表されるというのがヘロンの公式ですが,残念なことに四角形以上ではこのような公式はありえません.たとえば,すべての辺の長さが1の四角形の面積は0〜1の任意の値をとることができます.
四面体もの場合は6辺の長さを与えると(それが存在するなら)決まりますから,体積を与える公式もあり,オイラーによって与えられています.面の形が三角形でないならこの種の公式はあり得ません.
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a=1, b=b,c=1,d=r,e=r,f=r
(12Δ)^2=3r^2b^2-b^4r^2-b^2
一方、球の体積は4πr^3/3
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仮に、頂角45°とすると
b=2sin(t/2)
r^2=0.499989
12Δ=0.348289
4πr^3/3=1.48091
体積比0.235185
体積計算がうまくいっていないようだ 。宿題としたい
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