■トムソン問題(その7)
任意の数の点を球面上に配置し、最大の多面体を閉じ込めたい。この問題は物理学者J.J.トムソンにちなんで「トムソン問題」と呼ばれている。
しかし、頂点が等間隔に配置されていても、その立体が最大の多面体になるとは限らない。例えば、頂点の数が8の場合、立方体は最大の多面体にならないのである。
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1.トムソン模型(電子の発見)
レントゲンがX線を発見した1895年の2年後、J.J.トムソンは電子を発見しました(1897年)。レントゲンとJ.J.トムソンはこれらの発見によって、それぞれ1901年、1906年ノーベル賞に輝いています。その後も、電子の存在を示すような事実が次々に発見され、さらに電子の電荷と質量の測定に成功するに及んで、電子は最初の基本粒子として実在の物になったのです。
J.J.トムソンは熱力学のウィリアム・トムソン(後のケルビン卿)の仮定を用いた原子模型を提案しています。その模型では、陽電気を帯びた物体がゼリー状に広がり、その中に多数の電子があって動いているというものでした。このような原子模型は、電子の発見者J.J.トムソンにちなんでトムソン模型と呼ばれます。トムソン模型は「ブドウパン・モデル」の別名でも知られていますが、プラスの電荷をもつものがパンで、電子がその中に点々と散らばっているというわけです。
今世紀の初めはすべての原子はマイナスの電気をもっている電子を含むことがわかりはじめてきた頃で、原子は中性ですから原子中にはプラスの電気をもつ何物かがなければなりません。当時、多くの研究者が漠然と想像していたのは、正の電荷が一様に分布したものの中に負の電子が浮いているというもので、大部分の物理学者はこのトムソン模型を受け入れていました。
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1辺の長さが2の立方体が球に内接しているとする。その場合、外接球の半径は√3であるから
立方体の体積/球の体積=8/(4√3π)=2/(√3π)
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1辺の長さが2の正六角形を底面とする六角錐を底面同士で合わせた重六角錐の場合は
底面積は6√3
底面は半径2の円に内接するから、球の半径は2
重六角錐の体積/球の体積=3√3/(4π)=9/(4√3π)
このほうが12.5%大きいことになり、立方体が最適でないことが証明される。
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もっと体積の大きな多面体があることが知られているが、計算に時間がかかりそうなので、次回の宿題としたい
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