■整数の積(その50)
(その40)では,77より大きいすべての数(77は含まない)は,いくつかの相異なる整数の和に書いて,しかもそれらの逆数の和が1となるようにできることを紹介した.たとえば,
78=2+6+8+10+12+40
1=1/2+1/6+1/8+1/10+1/12+1/40
100=2+6+7+8+21+56
1=1/2+1/6+1/7+1/8+1/21+1/56
77は5がだぶってしまう.
77=3+4+5+5+60
1=1/3+1/4+1/5+1/5+1/60
===================================
古代エジプト人はすべての分数を分子が1である分数(と2/3)の和で表した.たとえば,
2/97=1/56+1/679+1/776
その表し方は一意ではない.
2/7=1/4+1/28
2/7=1/5+1/13+1/115+1/10465
エルデシュは
4/n=1/x+1/y+1/z
すべてのn>1に対し,4/nは3つの単位分数の和で表されると予想した.一方,シェルピンスキーは
5/n=1/x+1/y+1/z
すなわち,5/nは3つの単位分数の和で表されると予想した.
===================================