■スカイツリーで物理と数学

 地球の自転速度は赤道上で

  v=2πR/T=463m/s=1700km/h

であるが,東京(φ=35°,sinφ=0.6)では

  v=2πRsinφ/T=370m/s

となる.

 高所では地表よりも速く

  v=2π(R+h)sinφ/T

相対的な速さは

  v=2πhsinφ/T=370・h/R

で与えられる.

 高さhから物体を自由落下させると,落下時間は

  t=√(2h/g)

であるから,地表面でずれる距離は

  x=2πhsinφ/T・t=370・h/R・√(2h/g)

で与えられる.

 もし,スカイツリーのてっぺん(h=634m)ならは

  x=30cm

になる.

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 これは初等物理の問題であるが,スカイツリーからはどのくらい遠くまで眺めることができるか考えてみよう.あるいはスカイツリーを望める最遠点までの距離でも同じである.

 地球の半径を6400kmとするが,これはピタゴラスの定理を使って解ける初等数学の問題である.

 スカイツリーのてっぺんをA,そこから地表に引いた接線の接点をB,地球の中心をOとする.

  BO=6400,AO=6400.643

より,AB=91km

になる.

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