■整数の積(その34)
(その23)では,あるパターンはずっと続くことをみてきたが,数学的帰納法で大きな値に対しても同じパターンがあてはまることを示せばよい.
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1^3+2^3+3^3+4^3=10^2
はたまたまこうなったのではなく,最初のn個の立方数の和は平方数になる.
Σk^3={n(n+1)/2}^2
1^3=1^2
1^3+2^3=3^2
1^3+2^3+3^3=6^2
1^3+2^3+3^3+4^3=10^2
1^3+2^3+3^3+4^3+5^3=15^2
ここで,
1=1
3=1+2
6=1+2+3
10=1+2+3+4
15=1+2+3+4+5
であるから,
1^3+2^3+3^3+・・・+n3=(1+2+3+・・・+n)^2
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フィボナッチはこれを次のように証明しました.
1^3 =1
2^3 =3+5
3^3 =7+9+11
4^3 =13+15+17+19
5^3 =21+23+25+27+29,・・・
また,最初のn個の奇数の和は
1+3+5+・・・+(2n−1)=n^2
最初のn項までに現れる奇数の全項数は
1+2+3+・・・+n=n(n+1)/2
よって,
1^3 +2^3 +3^3 +・・・+n^3 ={n(n+1)/2}^2 =(1+2+3+・・・+n)^2
が示されます.
三角数とはm(m+1)/2の型の自然数のことと定義すると,任意の立方数は2つの三角数の平方数の差と表されることがわかります.すなわち,
y^3 ={y(y+1)/2}^2−{y(y−1)/2}^2
がこの証明の根拠となっていることが理解されます.
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