■置換多面体の空間充填性(その246)
直接計算する方法もあるかもしれないが,漸化式,すなわち,頂点に集まるファセットの頂点に集まるk次元面数を既知として,包除原理を使って,頂点に集まるk次元面数を求めるのが正攻法かもしれない.
(その219)の4次元のデータを使って考えてみたい.
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[1]{3,3,3}(1000)
頂点に集まるファセットは{3,3}(100)4個
平面上の1点に集まるように4円よりなるヴェン図を四葉のクローバー上に描く.すると
これらの共通部分は{3}(10)4個
となり,包除原理より頂点に集まる2次元面は3・4−4=8と計算される.
しかし,実際は6(1次元低い正単体の1次元面数に一致する)である.すなわち,このような理解ではNGであって,4円が四面体状に配置した図形を想像すると,
これらの共通部分は{3}(10)6個
と考えなければならない.すると頂点に集まる2次元面は包除原理によらず,直接6と計算される.
同様に,1次元面も四面体の頂点(面数?)と同数の4になることが理解される.
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[2]{3,3,3}(0100)
{3,3}(100)2個
{3,3}(010)3個
これらの共通部分は{3}(10)であるから,頂点に集まる2次元面数は
f2=x/3・f0
より,9個のはずである.
2個の切頂面と3個のファセットをどのような配置させれ名よいのか.もし,デルタ6面体を考えるのであれば辺数は9であり,一致することになる.
また,頂点次数は6である.デルタ6面体の頂点数は5であるが,面数は6であるから面数と同数になる.
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[3]{3,3,3}(1100)
{3,3}(100)1個
{3,3}(110)3個
{3,3}(100)1個は(3,3,3)
{3,3}(110)3個は(3,6,6)
これらの共通部分は{3}(10)であるが,非共通部分として{3})(1,1)もある.
四面体状に配列すると,辺の数は6本で,2色に塗り分けると3本ずつになる.x=3,y=3とすると
x/3+y/6=3/2
を満たす.
また,頂点次数は4である.四面体の面数は4であるから面数と同数になる.
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[4]{3,3,3}(0110)
{3,3}(110)2個
{3,3}(011)2個
{3,3}(110)2個は(3,6,6)
{3,3}(011)2個は(3,6,6)
これらの共通部分は{3}(10),{3}(11)のどちも可能である.
四面体状に配列すると,辺の数は6本で,2色に塗り分けると3本ずつになる.x=2,y=4とすると
2/3+y/6=4/3
を満たす.
また,頂点次数は4である.四面体の面数は4であるから面数と同数になる.
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[5]{3,3,3}(1001)
{3,3}(001)1個
{3}(01)×{}(1)3個
{}(1)×{3}(10)3個
{3,3}(100)1個
{3,3}(001)1個は(3,3,3)
{3}(01)×{}(1)3個は(3,4,4)
の共通部分は{3}(01)
{3}(01)×{}(1)3個は(3,4,4)
{}(1)×{3}(10)3個は(3,4,4)
の共通部分は{}(1)×{}(1)となる.
このペトリー多面体については,頂点に集まる2次元面はわかっていて,頂点回りには
切頂面{3,3}(001)1個(四面体)
切稜面{3}(01)×{}(1)3個(三角柱)
2次元面{}(1)×{3}(10)3個(三角柱)
3次元面{3,3}(100)1個(四面体)
三角錐10,三角柱20
{3,3}(001)1個・・・頂点数4
{3}(01)×{}(1)3個・・・頂点数6
f3=(2/4+6/6)・f0=10+20=30 (1331)=(1,1)^3
三角形40枚,四角形30枚
{3}(01)6個・・・頂点数3
{}(1)×{}(1)6個・・・頂点数4
f2=(6/3+6/4)・f0=70 (363)=3(1,1)^2
次数6で,辺回りに三角形2,四角形2,正四面体1,三角柱3
f1=(6/2)・f0=60
f1=(3/2+3/2)・f0=60 (3,3)=3(1,1)
したがって,
{3,3}(001)1個
{3}(01)×{}(1)3個
{}(1)×{3}(10)3個
{3,3}(100)1個
から辺数12,面数6の立体を考えることができればよいことになる.立方体ということなのであろう.
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