■プラトンの立体(その12)

 (その3)では正n角形の対角線数が

  n(n−3)/2

で与えられることを見た.

 辺と対角線を区別せず計算して,辺の数を差し引いてもよい.その計算は

  nC2−n=n(n−1)/2−n=n(n−3)/2

それでは,・・・

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【1】正n角形の対角線の交点数は?

 正n角形の対角線に多重交点がなければI=nC4となります.nが奇数の場合は多重交点がないのでこれが正解ですが,nが偶数のときは中心では必ずn/2本の対角線が交わります.

 また,nが6以上の偶数の場合は必ず多重交点が存在します.多重度は最大でも7を超えないことが確認されていて,6重点以上はnが30の倍数でないと出現しません.

 この後は代数的な議論に加え,煩雑な場合分けと例外処理が必要となります.ここで,関数

  δm(n)=1  (nはmの倍数)

  δm(n)=0  (それ以外)

を用います.すなわち,nがmの倍数ならば1,それ以外ならば0となる関数です.

 正n角形の対角線の交点数の公式には,

  m=2,4,6,12,18,24,30,42,60,84,90,120,210

が出現し,次のようなものになります.

  I=nC4+(−5n^3+24n^2−70n+24)/24・δ2(n)+3n/2・δ4(n)+(−45n^2+262n)/6・δ6(n)+42n・δ12(n)+60n・δ18(n)+35n・δ24(n)−38n・δ30(n)−82n・δ42(n)−330n・δ60(n)−144n・δ84(n)−96n・δ90(n)−144n・δ120(n)−96n・δ210(n)

 たとえば,

  I(6)=13

  I(12)=301

  I(18)=1837

  I(180)=40841461

 また,正n角形をすべての対角線で分断したときの断片数は,

  R=(n−1)(n−2)(n^2−3n+12)/24+(−5n^3+42n^2−40n−48)/48・δ2(n)−3n/4・δ4(n)+(−53n^2+310n)/12・δ6(n)+49n/2・δ12(n)+32n・δ18(n)+19n・δ24(n)−36n・δ30(n)−50n・δ42(n)−190n・δ60(n)−78n・δ84(n)−48n・δ90(n)−78n・δ120(n)−48n・δ210(n)

  R(6)=24

  R(12)=444

  R(18)=2466

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