正多面体を「プラトンの立体」と呼ぶにに対して,準正多面体は「アルキメデスの立体」と呼ばれる.これは面が正則(正多角形),各頂点が一様(同じ種類の面が同じ数集まって巡回的順序になっている)な凸多面体と定義される.
(3,6,6),(4,6,6,),(5,6,6),(3,8,8),(3,10,10),(4,6,8),(4,6,10),(3,4,3,4),(3,5,3,5),(3,4,4,4),(3,4,5,4),(3,3,3,3,4),(3,3,3,3,5)の13種類あるが,(3,4,4,4)にはミラーの多面体,(3,3,3,3,4),(3,3,3,3,5)には左手系と右手系の各々があり,16種類と数えられることもある.
準正多面体は正多面体に切頂・切稜を施すことによって構成することができる.ただし,ねじれ立方体(3,3,3,3,4)とねじれ十二面体(3,3,3,3,5)の2つは3次方程式に帰着され,定規とコンパスでは作図可能でないという意味で他とは異なっている.そこで,この2つを除いた意味での高次元への拡張を考える.さて,n次元のアルキメデスの立体は何種類あるだろうか?
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【1】ワイソフ記号
準正多面体は正多面体に切頂・切稜を施すことによって構成することができる.そのようなn次元準正多胞体(正多胞体も含め)は,n桁の0/1コードで表される.(0,・・・,0)は除外するので,全部で2^n-1種類ある.
自己双対の場合,重複して数えられるので2^n-1+2^[(n-1)/2]-1種類となる.
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【2】3次元準正多面体
自己双対が1系統ある→2^2+2^[1]-1=5
非自己双対が2系統ある→2(2^3-1)=14
正多面体{3,3}{3,4}{4,3}(3,5}{5,3}を除く
重複3種類を除くと,5+14-5-3=11種類となる.
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【3】4次元準正多胞体
自己双対が2系統ある→2(2^3+2^[1]-1)=18
非自己双対が2系統ある→2(2^4-1)=30
正多胞体6種類を除く
重複3種類を除くと,18+30-6-3=39種類となる.
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【4】5次元準正多胞体
自己双対が1系統ある→2^4+2^[2]-1=19
非自己双対が1系統ある→2^5-1=31
正多胞体3種類を除く
重複0種類を除くと,19+31-3-0=47種類となる.
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【5】n(≧5)次元準正多胞体
自己双対が1系統ある→2^n-1+2^[(n-1)/2]-1
非自己双対が1系統ある→2^n-1
正多胞体3種類を除く
重複0種類を除くと,2^n+2^n-1+2^[(n-1)/2]-5種類となる.
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