■エラトステネスのふるい

 エラトステネスは地球の直径を求めた人として知られている.彼の方法はアレクサンドリアの南のシエネ(現在のアスワン)では夏至の日に太陽が真上にきて,井戸の底まで光が差し込むことが知られていて,ちょうどその時刻にでの入射角を観測すると7.2°(360°の1/50)であるから,アレクサンドリア・シエネ間の距離の」50倍が地球の円周であるという非常に簡単な原理であった.

 また,エラトステネスは素数を組織的に拾い出すふるいを考えた数学者として知られている.

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 まず2の倍数をすべてはじく(これで偶数はすべて消える).次に3の倍数をすべてはじく.(4の倍数はすでに消えているから)5の倍数,7の倍数,・・・をはじく.100以下の数に対してこのアルゴリズムを適用すると,素数が25個でたところでこの作業は終わる.

 次にこれとは別の素数探しのアルゴリズムを見てみよう.それがフェルマーの小定理とよばれるもので,

  a^p=a  (modp)

  a^p-1=1  (modp)

すなわち,pを素数とするとaをどんな数にとっても余りが1になるというものである.

 aをランダムに選んでいって,それでも余りが1になればpは素数の候補となるし,1以外の余りがひとつでも出ればpは合成数であることになる.

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