■置換多面体の空間充填性(その197)
これまで,切頂八面体を{3,4}(110)={4,3}(011),{3,3}(111)で表してきたが,切頂八面体は通常(4,6,6)で表される.(4,6,6)の表記法は頂点周囲に集まるn−1次元面を表したもので,表現型(phenotype)といってよい.
その利点は,面数を求めるのに役立つことである.たとえば,正方形面の数をx,正六角形面の数をyとすると,
[1]大域条件
f2=x+y
4x+6y=2f1
3f0=2f1
f0−f1+f2=2
[2]局所条件
f2=(1/4+2/6)f0
f1=(1/2+2/2)f0
局所条件をオイラーの多面体公式に代入すると
f0−18/12f0+7/12f0=2→f0=24,f1=36,f2=14.x,yを使わずに,局所条件とオイラーの多面体公式だけで解くことができたことに留意されたい.
それに対して,{3,4}(110),{4,3}(011),{3,3}(111)は遺伝子型(genotype)を表すものである.
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表現型(phenotype)は3次元ではよいのであるが,4次元では役に立たなくなる.同次形になるからである.
それと類似の状況を作るために
f0−f1+f2=0
としてみる.局所条件をオイラーの多面体公式に代入すると
f0−18/12f0+7/12f0=0→f0=?
となってしまうのである.
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