■薬の副作用と安全性

 ある薬をひとりの患者に服薬させたとき,副作用が出る確率をpとする.n人の被験者に投与して一度も副作用が出ない確率は

  (1−p)^n

 95%の確率をもってこのことを保証するためには

  (1−p)^n>0.95

   1−p=(1−0.05)^1/n

   p=1−(1−0.05)^1/n

nが大きいとき

  p=1−(1−0.05)^1/n=0.05/n

 つまり,p<0.05/nでなければならないが,ある本にはp=3/nと書かれてある.問題の設定の違いなのか,安全性の考え方の違いなのか,60倍も異なった結果が得られている.それも数学だ.

===================================