■置換多面体の空間充填性(その154)
面数が最大面数となる多面体は2^n-2種類ある.最大面数多面体(1,1,・・・、1,1)ではひとつの頂点まわりに集まるファセット数が最小nとなる多面体であり,(1,0,・・・,0,1)はひとつの頂点まわりに集まるファセット数が最大2^n-1となる多面体である.
逆にいうと,最大面数多面体の中で頂点数が一番多いのが(1,1,,・・・,1,1),頂点数が一番少ないのが(1,0,・・・,0,1)である.
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【1】f0公式
[0]k次元胞数をgkとおく.
n次元正軸体:gk=(n,k+1)2^(k+1)
n次元正単体:gk=(n+1,k+1)
[1]ワイソフ構成において,たとえば,1が3箇所i,j,k (i<j<k)にあったとしよう.k→j→iの経路数Gkは
Gk=(k+1)!/(i+1)!・1/(k−j)!(j−1)!
である.
[2]例として,ワイソフ構成が(1,1,・・・,1)すなわち同じ位置に複数の頂点がない場合,正単体系では
Gk=n!,gk=n+1
より頂点数(n+1)!,正軸体系では
Gk=n!,gk=2^n
より頂点数2^nn!になる.
[3]すなわち,f0は経路数Gkを多面体的組み合わせ論的に計算することによって,
f0=Gkgk
で計算されるというのが,この要旨である.
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【2】f0公式の応用
ワイソフ構成が(1,1,・・・,1)すなわち同じ位置に複数の頂点がない場合,正単体系では
Gk=n!,gk=n+1
より頂点数(n+1)!
正軸体系では
Gk=n!,gk=2^n
より頂点数2^nn!になる.
(1,0,・・・,0,1)の場合,正単体系では
Gk=n,gk=n+1
より,頂点数n(n+1)
正軸体系では
Gk=n,gk=2^n
より頂点数2^nnになる.
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