(その27)では(厳密解ではないのですが)魚の尻尾のような突起をもつ包絡線を楕円の平行曲線で近似して
a=R/{(n−1)^2−1}
とおくと特異点を解消することができ,正三角形に内接しながら回転することができる楕円の組み合わせによるローター図形を求めることができました.
[1]a=R/{(n−1)^2−1}
この図形はa→0とすることによって,次第に円に近づきます.
[2]a=R/{(n−1)^2−1}/2
[3]a=R/{(n−1)^2−1}/4
[4]a=0
今回のコラムではこれらが実際に正内転形(正n角形の各辺に接しながらその中で1回転できる卵形線)であるかどうか検討してみます.
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【1】オーバーレイ
[1]n=3,a=R/{(n−1)^2−1}
[2]n=3,a=R/{(n−1)^2−1}/2
[3]n=3,a=R/{(n−1)^2−1}/4
[4]n=4,a=R/{(n−1)^2−1}
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【2】まとめ
ここではa=R/{(n−1)^2−1}/2^kの場合のオーバーレイを掲げましたが,パラメータaを連続的に変化させたときのローターの形はいずれも内転形になるようです.そして,a→0とすると自明な内転形である円になることがわかりました.
ドリルの問題ではローターの形が円弧の組み合わせ,中心の軌道が楕円の組み合わせだったのですが,ここで考えている問題はローターの中心の軌道が円軌道のとき,ローターの形が楕円の随伴曲線の組み合わせになるという結果が得られたことになります.
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