■置換多面体の空間充填性(その152)
以前,最大次数多面体について調べたことがあった.それは正単体系,正軸体系とも
(0,1,0)
(0,1,0,0)
(0,0,1,0,0)
(0,0,1,0,0,0)
と続くもので,正単体系では
[1]nが奇数のとき,m=(n+1)^2/4
[2]nが偶数のとき,m=n(n+1)/4
正軸体系では
[1]nが奇数のとき,m=(n^2−1)/2
[2]nが偶数のとき,m=n^2/2
となった.
最大面数多面体は,いずれの場合も
(1,1,・・・、1,1)
であって,正単体系では面数2(2^n−1),正軸体系では3^m−1となるのは明らかである.ここではひとつの頂点まわりに集まるファセット数が最大となる場合を調べてみたい.最大面数多面体(1,1,・・・、1,1)ではnであるから,これには該当しない.
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その数は,たとえば正多面体や単体的多面体のように1種類のファセットでできていれば簡単であるが,一般の準正多面体では2種類以上の多面体が集まるから厄介である.
これまでの結果から
第0項:(tp+1,1)
第n−1項:正軸体では2^n-1-fp,正単体では(n−fp,1)
中間の1の位置には1
中間の0の位置には,0の位置をポインタとして
(m+1,1),(m+1,2),・・・(m+1,m)
であるから,正単体系では(1,0,・・・,0,1)であることは明らかである.
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【1】正単体系
[1]{3,3}(1,0,1)
f2=(1/3+2/4+1/3)f0=4+6+4=14
[2]{3,3,3}(1,0,0,1)
f3=(1/4+3/6+3/6+1/4)f0=5+10+10+5=3
[3]{3,3,3,3}(1,0,0,0,1)
f4=(1/5+4/8+6/9+4/8+1/5)f0=6+15+20+15+6
[4]{3,3,3,3,3}(1,0,0,0,0,1)
f5=(1/6+5/10+10/12+10/12+5/10+1/6)f0=7+21+35+35+21+7=126
のように,2^n-1個が最大となる.もちろん,
{3,3}(010);f2=(2/3+2/3)f0=4+4=8
のように,それ以外のケースもあるが一般的でない.
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【2】正軸体系
[1]{3,4}(1,0,0)
f2=(0/1+0/2+4/3)f0=(6)+(12)+8=8
[2]{3,3,4}(1,0,0,0)
f3=(0/1+0/2+0/3+8/4)f0=(8)+(24)+(32)+16=16
[3]{3,3,3,4}(1,0,0,0,0)
f4=(0/1+0/2+0/3+0/4+16/5)f0=(10)+(40)+(80)+(80)+32=32
は,2^n-1となる.
(1,0,・・・,0,1)では2^n-1であるから,それと等しい.たとえば,
[4]{3,4}(1,0,1)
f2=(1/4+2/4+1/3)f0=6+12+8=26
[5]{3,3,4}(1,0,0,1)
f3=(1/6+3/8+3/6+1/4)f0=8+24+32+16=80
[6]{3,3,3,4}(1,0,0,0,1)
f4=(1/16+4/16+6/12+4/8+1/5)f0=10+40+80+80+32=242
それでも,準正多面体に限るならば(1,0,・・・,0,1)が最大である.
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【3】散在型
[1]{3,5}(1,0,0)
f2=(0/1+0/2+5/3)f0=(12)+(30)+20=20
[2]{3,5}(1,0,1)
f2=(1/5+2/4+1/3)f0=12+30+20=62
H3では(100)>(101)である.
[3]{3,3,5}(1,0,0,0)
f3=(0/1+0/2+0/3+20/4)f0=(120)+(720)+(1200)+600=600
[4]{3,3,5}(1,0,0,1)
f3=(1/20+3/10+3/6+1/4)f0=120+720+1200+600=2640
H4でも(1000)>(1001)である.
[5]{3,4,3}(1,0,0,0)
f3=(0/1+0/2+0/3+6/6)f0=(24)+(96)+(96)+24=24
6は{3,4}(1,0,0)の頂点数の頂点数=6
[6]{3,4,3}(1,0,0,1)
f3=(1/6+4/6+4/6+1/6)f0=(24)+(96)+(96)+24=24
F4では(1000)<(1001)である.
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【4】まとめ
最大次数多面体と頂点回りのファセット最大となる多面体は(3次元を除いて)一致しない.
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