■置換多面体の空間充填性(その148)

 頂点に集まるn−1次元面の個数をx,y,z,・・・,n−1次元面の頂点数をa,b,c,・・・で表すと,

  fn-1=(x/a+y/b+z/c+w/d+・・・)f0

が成立する.

 x,y,z,・・・については(その147)でまとめたが,ここではa,b,c,・・・についてまとめておく.

  aは正順プラッグVn-1の頂点数

  bは正順プラッグVn-2と逆順フラッグΛ1の直積の頂点数

  cは正順プラッグVn-3と逆順フラッグΛ2の直積の頂点数,・・・

と続く.

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【1】f0公式

[0]k次元胞数をgkとおく.

  n次元正軸体:gk=(n,k+1)2^(k+1)

  n次元正単体:gk=(n+1,k+1)

[1]ワイソフ構成において,たとえば,1が3箇所i,j,k  (i<j<k)にあったとしよう.k→j→iの経路数Gkは

  Gk=(k+1)!/(i+1)!・1/(k−j)!(j−1)!

である.

[2]例として,ワイソフ構成が(1,1,・・・,1)すなわち同じ位置に複数の頂点がない場合,正単体系では

  Gk=n!,gk=n+1

より頂点数(n+1)!,正軸体系では

  Gk=n!,gk=2^n

より頂点数2^nn!になる.

[3]すなわち,f0は経路数Gkを多面体的組み合わせ論的に計算することによって,

  f0=Gkgk

で計算されるというのが,この要旨である.

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【2】f1公式

 次数をmとすると,辺数はf1=m/2・f0で与えられる.同様にmの求め方をアルゴリズム化したものがf1公式である.

 f0公式とf1公式は,n次元の正軸体も正単体もファセットは等しく,(n−1)次元正単体であることの別表現になっているのである.

 ここではコンピュータを用いた総当たり的な手法で求めることを避け,点Qの座標を計算する手間も省きたい.

[1]ワイソフ構成にx1〜xrを対応させる.先頭から始めて最初の1までx1,2番目の1までx2,・・・,r番目の1までxr.最後の要素が0のときはxr+1=0とする.

[2][x1|x2|・・|xr]または[x1|x2|・・|xr|0]となるが,それぞれの連の要素数をsjとおく.

[3]m=Σsjsj+1+sr・sr+1  (正軸体系で最後の要素が0の場合)

   m=Σsjsj+1+sr      (それ以外)

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【3】fn-1公式

  正単体の面数公式:  gk^(n)=n+1Ck+1

  正軸体の面数公式:  gk^(n)=2^(k+1)nCk+1

  縮退情報    :  B=(b0,・・・,bn-1)

とすると,

  fn-1^(n)=Σ(j=0~n-1)gj^(n)bj

というものである.ここで,各bjは0か1の値をとるから,ゼータ関数ににおける「指標」のようなものと考えることができる.

  f=Σχg

とした方がその雰囲気が味わえるかもしれない.

 ファセットが縮退しているか否かどうかを表す「指標」は,形状ベクトルから求めることができる.

[1][1,0,・・・,0]→[0,0,・・・,1]

   [0,0,・・・,1]→[1,0,・・・,0]

[2a]形状ベクトルの最も左にある1と最も右にある1の間の成分をすべて1にする.

[2b]隣の成分が0である1を0に変更する.

[2c]両端の成分を1にする.

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