■置換多面体の空間充填性(その87)

 頂点に集まるn−2次元胞数の計算方法のまとめを,n=7の例でやってみよう.

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[1]{3,3,3,3,3,4}(0,0,1,1,0,0,0)

の切頂点に集まるn−1次元面数は

  (tp+1,1)+2^n-1-fp,tp=2,fp=3

 6次元面は

  切頂面{3,3,3,3,4}(0,1,1,0,0,0)3個・・・頂点数480

  n−1次元面{3,3,3,3,3}(0,0,1,1,0,0)8個・・・頂点数140

 f6=(3/480+8/140)・f0

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

[2]{3,3,3,3,3,4}(0,0,1,1,0,0,0)

の切頂点に集まるn−2次元面数は

  (tp+1,2)+2^n-2-fp(n−1−fp)

になる.tp=2,fp=3

 {3,3,3,4}(1,1,0,0,0)3個・・・頂点数80

 {3,3,3,3}(0,0,1,1,0)12個・・・頂点数60

  f5=(3/80+12/60)・f0

  f0=2240→f5=84+448=532→NG

 しかし,これは元々存在するn−2次元胞を数えているのであって,[1]の過程で新たに生ずる分を欠いている.後者を3倍すると

  f5=(3/80+36/60)・f0

  f0=2240→f5=84+1344=1428→OK

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[3]6次元面は

  切頂面{3,3,3,3,4}(0,1,1,0,0,0)3個・・・頂点数480

  n−1次元面{3,3,3,3,3}(0,0,1,1,0,0)8個・・・頂点数140

 f6=(3/480+8/140)・f0

 そこで,

[a]6次元面は{3,3,3,3,4}(0,1,1,0,0,0)3個

 これは{3,3,3,3,4}をP1−P2で切頂したものであるから,n=6,tp=1,fp=2として

  (tp+1,1)+2^n-1-fp

代入すると,頂点に集まる5次元面は

  {3,3,3,4}(1,1,0,0,0)2個・・・頂点数80

  {3,3,3,3}(0,1,1,0,0)8個・・・頂点数60

[b]ファセット6次元面は{3,3,3,3,3}(0,0,1,1,0,0)8個

 n正単体の切頂型では,k次元胞に接する(それを含む)m次元胞(m>k)は(n−k,n−m)個になります.

 これは{3,3,3,3,3}をP2−P3で切頂したものであるから,

  (tp+1,1)+(n−fp,n−k)

  n=6,k=5,tp=2,fp=3

より,頂点に集まる5次元面は

  {3,3,3}(0,0,1,1,0)3個・・・頂点数60

  {3,3,3}(0,1,1,0,0)3個・・・頂点数60

[a][b]より,両者の共通して存在する

  {3,3,3,3}(0,1,1,0,0)24個・・・頂点数60

が[1]に掲げたもの以外にできるのではないかと思える.

 もし,それが正しければ

  f5=(3/80+36/60)・f0

  f0=2240→f5=84+1344=1428→OK

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 反転公式が不完全であるかもしれないと思われたが,

[1]反転公式は完全であった

[2]反転公式の領域と頂点図形の領域が繋げる,すなわち,n−kのkを大きくするのは困難であることがわかった.

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