■ペンタドロン・パズルの木工製作(その17)
パウル・シャッツ環はパウル・シャッツ立体(a=1/√3)3対を使ったサメの顎のような動くおもちゃで,輪郭が正六角形となるとき中央には正三角形の穴があき,中央の穴が閉じたとき片面は正三角形の平面になる.
6個が中心の1点に会したとき,片面が平面となり中央の穴が閉じるためには,直角三角形(1,a,(a^2+1)^1/2)のひとつの内角が60°となることが必要である.
arctana=π/6 → a=1/√3(パウル・シャッツ立体)
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もし,一般化したパウル・シャッツ立体4対を使った環の8個が中心の1点に会したとき,片面が平面となり中央の穴が閉じるためには,直角三角形(1,a,(a^2+1)^1/2)のひとつの内角が45°となることが必要であるから,
arctana=π/4 → a=1(鼈臑)
以下,中川宏さん製作の鼈臑リングの写真を掲げる.
鼈臑は8個の環で連続回転が可能になるが,実際に動かしてみると遊びがあり,同じ角度でも取り得る形はひとつに決まらない.それに対して,6個のパウル・シャッツ立体からなる環は常にタイトで,角度を決めれば形が一通りに定まる1自由度の系である.パウル・シャッツ環の秀逸さを示すものであろう.
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