■置換多面体の空間充填性(その44)
切頂八面体の頂点次数は3である.また,頂点には(3,2)=3個の2次元面が集まる.
正24胞体の頂点次数は8である.また,頂点には6個の3次元面が集まる.このことからどのようなことがわかるだろうか?
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頂点P(x,x,0,0)の置換は4!/2!2!=6個(=正八面体)ありますが,直接,点P(x,x,0,0)と結ばれる第1象限内の点はP1(x,0,x,0),P2(x,0,0,x),P3(0,x,x,0),P4(0,x,0,x)の4点です.
また,頂点P(x,x,0,0)の周囲には6点(x,±x,0,0),(x,0,±x,0),(x,0,0,±x)からなる正八面体ができますが,直接,点P(x,x,0,0)と結ばれる第1象限以外の点はP5(x,0,−x,0),P6(x,0,0,−x),P7(0,x,−x,0),P8(0,x,0,−x)の4点です.
すなわち,形状ベクトル(0,1,0,0)では,m=8となり,頂点P(x,x,0,0)の置換は4!/2!2!=6個(=正八面体)あります.胞の位置には全部で16個の正八面体ができます.また,頂点P(x,x,0,0)の周囲には6点(x,±x,0,0),(x,0,±x,0),(x,0,0,±x)からなる正八面体ができるので,16+8=正24胞体となるわけです.
P1−P−P2: cosθ=1/2
P1−P−P3: cosθ=1/2
P1−P−P4: cosθ=0
P1−P−P5: cosθ=0
P1−P−P6: cosθ=1/2
P1−P−P7: cosθ=−1/2
P1−P−P8: cosθ=0
P2−P−P3: cosθ=0
P2−P−P4: cosθ=1/2
P2−P−P5: cosθ=1/2
P2−P−P6: cosθ=0
P2−P−P7: cosθ=0
P2−P−P8: cosθ=−1/2
P3−P−P4: cosθ=1/2
P3−P−P5: cosθ=−1/2
P3−P−P6: cosθ=0
P3−P−P7: cosθ=0
P3−P−P8: cosθ=1/2
P4−P−P5: cosθ=0
P4−P−P6: cosθ=−1/2
P4−P−P7: cosθ=1/2
P4−P−P8: cosθ=0
P5−P−P6: cosθ=1/2
P5−P−P7: cosθ=1/2
P5−P−P8: cosθ=0
P6−P−P7: cosθ=0
P6−P−P8: cosθ=1/2
P7−P−P8: cosθ=1/2
正方形と正六角形は関与しないので
f2=(12/3)・f0=96
となって正解が得られた.三角形ばかりの場合だと簡単だ.
次はf3の番であるが,
P1−P−P2: cosθ=1/2
P1−P−P3: cosθ=1/2
P2−P−P3: cosθ=0
は正八面体構造である.このような正八面体構造が6つあるので,
f3=6/6・f0=24
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以上のことから,8辺が4辺ずつ2組に分かれていて,一方の4辺から2辺を決めれば,他方の4辺から自動的に2辺が決まる様な構造になっていることが想像できる.
そうであれば,頂点に集まる正八面体の数は(4,2)=6となるのである.また,このことから+α=2,すなわち,8個の正24胞体が1点の周囲に集まる空間充填であることも納得されるのである.
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