■コンウェイのソファ問題(その3)
(その2)において,掛谷の問題の解としていろいろな図形を試行錯誤されてていることをみてきましたが,ソファ問題でも同様です.
[参]竹内薫「数学×思考=ざっくりと」丸善
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(例1)1辺の長さが1の正方形:面積1
(例2)長方形の場合
長辺の長さを√2の長方形を考えると,短辺の長さは√2/2:面積1
長辺の長さを2の長方形を考えると,短辺の長さは√2−1:面積2(√2−1)
長辺の長さを2√2の長方形を考えると,短辺の長さは0:面積0
長方形の面積は1を超えることができないのである.
(例3)三角形の場合
直角二等辺三角形(斜辺の長さ2):面積1
(例4)半円の場合
半円(直径の長さ2):面積π/2>1
ここで,一気に面積が57%も増えた.
(例5)ハマースレー型ソファ(1×Lの長方形の両端に半径1の四分円をつけ加え,直径Lの半円を削り取った形)
S=2(L/2)−π/2(L/2)^2+π/2を最大とするLは
L=4/π
面積はπ/2+2/π=2.2074,すなわち,2倍(120%)を超える.
(例6)ガーバー型ソファ(半円の端を少し削れば,四分円のところを削った以上に膨らませることができる).
直線,円弧,円のインボリュート,そのインボリュートからなる区分的組み合わせで,面積は2.2195,すなわち,ハマースレー型ソファを0.5%改善している.
ガーバー型ソファは局所的に最適であって,現在知られている最大のソファである.最大であると信じられているが,証明はされていない.本当に最大であるかどうかは未解決なのである.
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直角の曲がり角を通すことのできる最大直径は2+2√2
最大面積はπ{(2+2√2)/2}^2=π(3+2√2)ではなく,2√2
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