■高校生が発見した幾何の定理(その4)

 四辺形ABCDの2組の対辺の延長の交点をE,F,対角線BDの中点をL,対角線ACの中点をM,線分EFの中点をNとすれば,3点L,M,Nは一直線上にある.

 この定理をニュートンの定理,この共線をニュートン線という.また,図形ABCDEFを完全四角形,線分AC,BD,EFをその対角線という.

 この言葉を使えば,ニュートンの定理は「完全四角形の3つの対角線の中点は同一直線上にある」と言い表すことができる.

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 次の共線定理もニュートンの定理という.

 円Oに外接する四角形ABCDの対角線AC,BDの中点をそれぞれL,Mとすれば,3点L,M,Oは一直線上にある.

[補]四角形が内接円をもつとき,四角形の内接円の半径は

  r={(efg+fgh+ghe+heg)/(e+f+g+h)}^1/2

となる.

  S=1/2・2(e+f+g+h)・r

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 最後に,シュタイナーの円の中心の軌跡が楕円となることを証明したい.

 半径Rの円Fの内部に半径rの円fがある.円Fに内接し,円fに外接する円の中心をP,半径をxとすると

  PF=R−x,Pf=r+x

  PF+Pf=R+r

 したがって,点Pの軌跡はF,fを焦点とし,この2点からの距離の和がR+rとなる楕円である.

系:アルベロス(靴屋のナイフ)の円の中心の軌跡は楕円となる.

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