■置換多面体の空間充填性(その29)

 空間充填2^n+2n胞体の頂点は,すべて超平面

  Σ|xi|=1

上にあることを利用して,空間充填2(2^n−1)胞体の場合と同じ方法で空間充填性を証明できないだろうか?

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 n=4の場合を考える.空間充填2^n+2n胞体は

  x+y+z+w=4

として扱うことができる.空間充填2(2^n−1)胞体の場合と同様に(1,1,1,1)と直交する4ベクトル

  (1,1,1,−3),(1,1,−3,1)

  (1,−3,1,1),(−3,1,1,1)

を選び,平行移動させると,

  (2,2,0,0)→(3,3,1,−3)(3,3,−3,1)(3,−1,1,1)(−1,3,1,1)

となって,同じ超平面上には来るが,同じ頂点上に移らない.

  (2,0,2,0)→(3,1,3,−3)(3,1,−1,1)(3,−3,3,1)(1,3,3,1)

となって,同じ超平面上に来ないものも出てくる.このことが問題にはならないが,同じ頂点上に移らないことが問題である.

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 (その28)のように

  (4,0,0,0),(0,4,0,0),(0,0,4,0)

  (0,0,0,4),(2,2,2,2)

を選び,平行移動させると,

  (2,2,0,0)→(6,2,0,0)(2,6,0,0)(2,2,4,0)(2,2,0,4)(4,4,2,2)

となって,同じ超平面上にも来ないし,同じ頂点上にも移らない.

 そのため,mod 2で考えると

  (2,2,0,0)→(3,1,0,0)(1,3,0,0)(1,1,2,0)(1,1,0,2)(2,2,1,1)

となって,(2,2,1,1)以外は同じ超平面上に来るが,いずれにせよ,同じ頂点上には移らない.

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