■多面体巡礼の双対問題(その12)
ドーナツ面(トーラス面)
{(x^2+y^2)^1/2−r1}^2+z^2=r0^2
は環状に並べられた円と考えることができ,経線と緯線は円です.
r0:パイプの半径,r1:輪の半径
{(x^2+y^2)^1/2−r1}^2+z^2=r0^2
をパラメータ表示すると,
x=(r0coss+r1)cost
y=(r0coss+r1)sint
z=r0sins
と表せます.
その体積はパップス・ギュルダンの定理より,円の面積×円周の長さで与えられる.
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【1】パップス・ギュルダンの定理
円を円と交わらない軸を中心にして3次元空間内で回転させるとトーラス(円環面)が得られる.半径bの円を3次元空間内で半径aで回転させたトーラスの場合,
表面積=円周長2πb×円周長2πa=4π^2ab
体積=断面積πb^2×円周長2πa=2π^2ab^2
で表すことができる.すなわち,体積・表面積とも太さと長さの積で表せるというわけである.円周率が2つ入っているが,この意味はトーラス面は環状に並べられた円であることにほかならない.
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円環の直径をd,円環体の外径をDとすると,
b=d/2,a=(D−d)/2
より,円環体の体積は
2π^2ab^2=π^2d^2(D−d)/4
となる.
円柱と円環体の交差線は
{(x^2+y^2)^1/2−r1}^2+z^2=r0^2
x^2+z^2=r0^2(あるいはy^2+z^2=r0^2)
より
{(x^2+y^2)^1/2−r1}^2=x^2
(x^2+y^2)^1/2=x+r1
y^2=2r1x+r1 (z軸方向から見ると放物線)
ちなみに,2本の円柱が直角に交わっているときは,
x^2+z^2=r^2
y^2+z^2=r^2
より,x^2−y^2=0 (z軸方向から見ると直線)
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