■はなまるの幾何学
テストで満点を取ったときには,はなまるがもらえる.はなまるが万国共通のマークなのかどうかは知らないが,通常,はなまるマークには5弁のはなびらが描かれる.5弁と決まっているわけではないと思われるが,5弁になる理由を調べてみよう.
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はなまるの描き方はひとそれぞれであるが,話を単純化するために
[1]半径1の円の円周上でn個の円が接する
[2]半径1の円の円周上でn個の円が直交する
ように描いててみよう.
[1]は円の交角が0°の場合,[2]は円の交角が90°の場合というわけである.
n個の円の中心までの距離をR,n個の円の半径をrとすると,
[1]R=sec(π/n),r=tan(π/n)
[2]は少し難しくなるが,
1=Rcos(π/n)+rcos(π/4)
Rsin(π/n)=rsin(π/4)
より
R=1/(cos(π/n)+sin(π/n))
r=√2・Rsin(π/n)
で与えられる.
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[1]交角0°,n=3
[2]交角0°,n=4
[3]交角0°,n=5
[4]交角0°,n=6
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[1]交角90°,n=3
[2]交角90°,n=4
[3]交角90°,n=5
[4]交角90°,n=6
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端的にいって,n=3,4はスカスカ,n=6では混み合いすぎるという以外には確たる理由は見つからない.n=5以外は細長すぎてあるいは太りすぎて安定しない形といえるかもしれない.
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