■置換多面体の空間充填性(その17)

 空間充填2(2^n−1)胞体では全体を1次元あげて,n+1次元空間内のn次元超平面をとるとよい.

 一方,空間充填2^n+2n胞体では外接球を使って議論したが,簡単に計算できる部分とnの平方数分割

  n=n1^2+n2^2+n3^2+・・・

が関係する部分があって,一般化するにはなかなか難しい.このような問題はとかくとり漏らしやすいもので,見逃されているものがあるやもしれない. 

 n=2,3の場合はよいとして,早速n=4で数え漏らしがみつかった.(その14)−(その16)を再考してみたい.

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[1]n=4

 中心から頂点までの距離はx√2であるから,このなかで(x,x,0,0)までの距離がx√2であるのは,

(x,x,x,x),(x,x,x,−x),(x,x,−x,x),(x,x,−x,−x)の4つである.→n=2kとして(k,k)^22^k通り

 さらに,(2x,2x,0,0)も(x,x,0,0)の周囲に集まることができる.→(0,0,0,0)も含め,2通り=(k,0)^2通り

(2x,x,±x,0),(2x,x,0,±x),(x,2x,±x,0),(x,2x,0,±x)→n=2kとして(k,1)^22通り

→n=4のときは正24胞体の頂点のまわりには14個の図形が集まる.

[2]n=5

 中心から頂点までの距離はx・3/2であるから,このなかで(x,x,x/2,0,0)までの距離がx・3/2であるのは,

(x,x,x,x,x),(x,x,x,x,−x),(x,x,x,−x,x),(x,x,x,−x,−x)の4つである.→n=2k+1として(k,k)^22^k通り

 さらに(2x,2x,x,0,0)も(x,x,x/2,0,0)の周囲に集まることができる.→(0,0,0,0,0)も含め,2通り=(k,0)^2通り

(2x,x,x,±x,0),(2x,x,x,0,±x),(x,2x,x,±x,0),(x,2x,x,0,±x)→n=2k+1として(k,1)^22通り

 (x,x,−x,0,0)も(x,x,x/2,0,0)からの距離がx・3/2である.→1通り

→n=5のときはこの図形の頂点のまわりには15個の図形が集まる.

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