■置換多面体の空間充填性(その13)
BCC型空間充填において,n=2のときは正方形の頂点のまわりには4個の図形が集まります.n=3のときは切頂八面体の頂点のまわりには4個の図形が集まります.
空間充填2^n+2n面体として求めているわけですから,nの偶奇によって,事情が異なるのかもしれません.
2次元:(x,0)の置換
3次元:(x,x/2,0)の置換
4次元:(x,x,0,0)の置換
5次元:(x,x,x/2,0,0)の置換
ですから,その違いによって,
nが偶数のとき:2^n
nが奇数のとき:2^n-1
となれば計算が合うからです.
n+1=2^n,nは偶数→解なし
n+1=2^n-1,nは奇数→解あり,n=3
===================================
2次元の並進ベクトルを,辺に関して対称な2ベクトル(x,x),(x,−x)とする.これらによって,中心は
(0,0)→(x,x),(x,−x)
連続して作用させると
(0,0)→(x,x)→(2x,0)
に移動する.
いずれも頂点(x,0)の周囲に集まることができるから,n=2のときは正方形の頂点のまわりには4個の図形が集まる.
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
3次元の並進ベクトルは面に関して対称な4ベクトル(x,x,x),(x,−x,x),(−x,x,x),(−x,−x,x)とする.これらによって,中心は
(0,0,0)→(x,x,x),(x,−x,x),(−x,x,x),(−x,−x,x)
異なる2つを連続して作用させると
(0,0,0)→(x,x,x)→(2x,0,2x)
(0,0,0)→(x,x,x)→(0,2x,2x)
(0,0,0)→(x,x,x)→(0,0,2x)
(0,0,0)→(x,−x,x)→(2x,0,2x)
(0,0,0)→(x,−x,x)→(0,0,2x)
(0,0,0)→(x,−x,x)→(0,−2x,2x)
(0,0,0)→(−x,x,x)→(0,2x,2x)
(0,0,0)→(−x,x,x)→(0,0,0)
(0,0,0)→(−x,x,x)→(−2x,0,2x)
(0,0,0)→(−x,−x,x)→(0,0,2x)
(0,0,0)→(−x,−x,x)→(0,−2x,2x)
(0,0,0)→(−x,−x,x)→(−2x,0,2x)
異なる3つを連続して作用させると
(0,0,0)→(x,x,3x),(x,−x,3x),(−x,x,3x),(−x,−x,3x)
異なる4つを連続して作用させると
(0,0,0)→(0,0,4x)
頂点(0,x/2,x)の回りに集まることができるのは中心座標が(0,0,0),(x,x,x),(x,−x,x),(0,0,2x)の図形が集まります.すなわち,n=3のときは切頂八面体の頂点のまわりには4個の図形が集まります.
これらがもう少し簡単に一般化できればよいのであるが,・・・
===================================