■単純リー環を使った面数数え上げ(その174)
面数数え上げアルゴリズムを鑑賞してみよう.完成したあとからながめてみると,小学生が解いたとしてもおかしくない初等的な方法を素朴に高次元に敷衍しただけになっていることが実におもしろい.
たとえば,切頂八面体の頂点数,辺数,面数を3通りの方法で数え上げることができれば,高次元の多面体の場合もうまく行くのである.結局うわべの難しさに怖じ気づいていただけなのである.真理とは案外そういうものなのかもしれない.以下,(その109)を再考してみたい.
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[1]正八面体の切頂{3,4}(110)
切頂八面体を正八面体(6,12,8)の切頂によって作製する場合,すなわち,{3,4}(110)では切頂面{4}(10)は正方形(4,4)となる.よって
f0=6・4=24
f1=6・4+12・1=36
f2=6・1+12・0+8・1=14
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[2]立方体の切頂{4,3}(011)
立方体(8,12,6)の切頂を加えたい.{4,3}(011)では頂点に{3}(11)(正六角形)ができる.P1が消失し,そこでは辺が2重に数え上げられていることを考慮すると,包除原理より
f0=8・6−12・2=24
f1=8・6−12・1=36
f2=8・1−12・0+6・1=14
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[3]正四面体の切頂切稜{3,3}(111)
それに対して,切頂八面体を正四面体(4,6,4)の切頂切稜によって作製する場合,すなわち,{3,3}(111)では切頂面{3}(11)は正六角形(6,6)となる.また,切頂面{3}(11)のもとの辺に相対する箇所には{}(1)すなわち線分(2,1)ができ,そこには2個の頂点があることから,切稜によって辺の数は2倍になる.
f0=4・6=24
f1=4・6+6・2=36
f2=4・1+6・1+4・1=14
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