■立方体の断面(その7)

 ふたたび,半立方体に話を戻そう.

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【1】n次元の立方体

 立方体は8頂点(±1,±1,±1)を結んでできる.3次元の立方体では8個の頂点をひとつおきにとると正四面体ができる.たとえば,その頂点は(1,1,1),(1,-1,-1),(-1,1,-1),(-1,-1,1)の合計4頂点である.

 ひとつの頂点からは(3,2)=3本のベクトルがでるが,(1,1,1)を中心として他の3頂点と結んだベクトルは(0,-2,-2),(-2,0,-2),(-2,-2,0)であり,互いに60°で交わる長さ2√2のベクトルとなる.

 正8胞体(4次元超立方体)は16頂点(±1,±1,±1,±1)を結んでできる.正8胞体の中心からひとつおきの頂点を結んだベクトルをとると,(1,1,1,1),(1,1,-1,-1),(1,-1,1,-1),(1,-1,-1,1),(-1,1,1,-1),(-1,1,-1,1),(-1,-1,1,1),(-1,-1,-1,-1)の合計8頂点が得られる.

 これらは4頂点(1,1,1,1),(1,1,-1,-1),(1,-1,1-,1),(1,-1,-1,1)と中心に対する対称な4頂点の合計8頂点であって,互いに直交する4本の軸上にあるから,正16胞体をなすことがわかる(4次元空間の特殊性).すなわち,3次元の立方体では8個の頂点をひとつおきにとると正四面体ができるが,4次元立方体では正16胞体(4次元の正八面体)ができることになる.ひとつの頂点からは(4,2)=6本のベクトルがでるが,互いに60°で交わる長さ2√2のベクトルとなる.

 3次元では正四面体,4次元では正16胞体になったが,5次元以上の空間では何になるのだろうか? 5次元正16房体は32頂点(±1,±1,±1,±1,±1)を結んでできる.5次元正16房体の中心からひとつおきの頂点を結んだベクトルをとると,(1,1,1,1,1),(1,1,1,-1,-1),(1,1,-1,1,-1),(1,1,-1,-1,1),(1,-1,1,1,-1),(1,-1,1,-1,1),(1,-1,-1,1,1),(-1,1,1,1,-1)(-1,1,1,-1,1)(-1,1,-1,1,1)(-1,-1,1,1,1),(1,-1,-1,-1,-1)(-1,1,-1,-1,-1),(-1,-1,1,-1,-1)(-1,-1,-1,1,-1),(-1,-1,-1,-1,1)の合計16頂点が得られる.

 (1,1,1,1,1)を中心として,他の頂点と結んだベクトルは(0,0,0,-2,-2),(0,0,-2,0,-2)などとなる.ひとつの頂点からは(5,2)=10本のベクトルがでるが,互いに60°で交わる長さ2√2のベクトルとなる.

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