■単純リー環を使った面数数え上げ(その130)

 大菱形立方八面体の計量は省略(V=22+14√2).ここでは,小菱形立方八面体で計量してみます.

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[1]小菱形立方八面体の計量

 もとになる立体の1辺の長さをa,切稜パラメータをx,切頂パラメータをyとおくと,

(1)2p角形面と4角形面に挟まれる辺の長さは

  b=a+2xcos(2π/p)−2x−2y

(2)2p角形面と2q角形面に挟まれる辺の長さは

  c=2ycos(π/p)

(3)4角形面と2q角形面に挟まれる辺の長さは

  d=2xcos(π/p)

で与えられます.

 また,正多面体のある頂点から隣接する頂点までの距離のどのくらいを切稜,切頂するのか,その切稜率をs,切頂率をtとおくと

  sa=x,ta=2x+y   (0≦s≦0.5,0≦t≦1)

ですから

  x=sa,y=(t−2s)a

 切稜優位型(根本で切頂する場合)では,y=0ですから

  b=a+2xcos(2π/p)−2x

  d=2xcos(π/p)

 準正多面体では,b=dより

  1+2scos(2π/p)−2s=2scos(π/p)

  s=1/(2−2cos(2π/p)+2cos(π/p))

したがって,小菱形立方八面体ではp=4とおいて

  s=1/(2+√2),t=2s

となることがわかります.

 ここで,もとの正方形面までの距離を1とするため,x=sa,y=(t−2s)aにおいて,a=2とおくと

  x=2/(2+√2)=2−√2,y=0

 正三角形面は(1−x,1−x,1)の巡回置換で与えられるから,その中心は(1−2x/3,1−2x/3,1−2x/3),正三角形面までの距離は

  √3(1−2x/3)=(2√2−1)/√3

 同様に正方形面の中心は(0,1−x/2,1−x/2),正方形面までの距離は

  √2(1−x/2)=1

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 1辺の長さは

  d=2xcos(π/p)=2(2−√2)・√2/2=2(√2−1)

体積は

  (6d^2+8d^2√3/4・(2√2−1)/√3+12d^2)/3

=(18d^2+2d^2(2√2−1))/3

 辺の長さを1に規格化すると

  (18d^2+2d^2(2√2−1))/3d^3

=(18+2(2√2−1))/3d

=(18+2(2√2−1))/6(√2−1)

=(8+2√2)・(√2+1)/3

=(12+10√2)/3

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