■9×9と10進法
U嬢には小5になる娘がいて,いろいろな工夫をしながら娘に算数を教えるているようだ.たとえば,・・・
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[1]引き算12−3の場合,
(10+2)−3=(10−3)+2=9
これはいったん10を借りてきて,そこから3を引いて,あとで2を加えるというやり方で「減加法」と呼ばれているらしい.
[2]引き算12−3の場合,
(10+2)−(2+1)=10+(2−2)−1=10−1=9
これは2から3は引けないからとりあえず2から引けるだけ引いて,引けなかった1をあとで10から引くというやり方=「減減法」である.
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[3]7×8のかけ算の場合,9×9を暗記していないとして
(10−3)×(10−2)=(10−3−2)×10+3・2=56
これではありがた味が少ないから2桁同士のかけ算にするが,
[4]97×98のかけ算の場合,(これを暗記しているのはインド人くらいのものだろう)
(100−3)×(100−2)=(100−3−2)×100+3・2=9506
すなわち,上2桁が(100−3−2)=95,下2桁が3・2=06となる.
一般に
(100−a)×(100−b)=(100−a−b)×100+a・b
となるから,99×99の場合は
(100−1)×(100−1)=9800+1=9801
5本指で指折りしてみると,7では折れている指が3本,折れていない指が2本,8では折れている指が2本,折れていない指が3本となるから100から折れていない指の和を引き,それに折れている指の積を加えるというアルゴリズムとなる.
U嬢はこのようなことを考えながら教えているという.なかなか賢いおかあさんであろう.
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